ごあいさつ
約20年前に長野県が策定した「西駒郷基本構想」により地域生活移行を推進し、障がいのある人もない人も、共に生きる共生社会の実現をめざして私たちは歩んできました。開設当時の2割程度まで入所者数を減らす一方、重度化・高齢化が益々進行し支援の困難性が高まるなど新たな課題が発生してきています。
また、西駒郷を取り巻く外部環境にも大きな変化が起きてきており、地域で暮らす障がいのある人の生活を支える役割を担うことが強く求められています。さらには、民間施設のサービスが充実するなか、県立施設には困難性の高い事業の実施がこれまで以上に求められる時代となってきています。
そこで、こうした様々な課題や環境変化にしっかり呼応し、さらなる高みを目指した運営が実施できるように進めていきます。
- 質の高いサービス提供を実践するために「利用者自身が築く生活の創造へ」をコンセプトにして、利用者の「自律した行動」の実現に努めます。
- 県立施設として、公益性の役割を果たすとともに、今後は、より質の高いサービス提供が展開できる専門性と新たなサービス事業に対し率先して取組む先導性を高めていきます。
どんなに障がいが重くても「意思」はあります。意思による行動は「自律」です。自分の思いを実現できたときに人は幸福感を感じます。私たちは利用者一人ひとりが自律した行動ができるよう努め、そのための専門性とともに根拠ある支援を行って参ります。
西駒郷所長 尾野 成彦

概要
事業所概要
西駒郷は知的障がい者たちが、援助を受けながら、豊かな暮らしと社会的自立を目指して生活している障がい者支援施設です。
開所した昭和43年当初は定員500名の県立大規模施設として運営をスタートしましたが、「西駒郷基本構想」が平成16年3月に策定されたことを機に「地域移行推進部」を立ち上げ、利用者の地域生活移行の推進と移行後の支援をしています。
なお、当事業団では、長野県西駒郷の生業部の作業支援(S44/4/1~)及び生活援助(S52/4/1~)に関する業務、並びに給食業務(S43/7/1~)の受託経営を行ってきましたが、平成17年度から指定管理者として長野県西駒郷全体の管理をしています。また、平成23年4月には障害者自立支援法に基づく新事業体系に移行し、利用者にニーズに沿った支援の充実に鋭意努めています。
事業内容
- 施設入所支援事業
- 短期入所事業
- 生活介護事業
- 自立訓練(生活訓練)事業
- 就労継続支援A型事業
- 就労継続支援B型事業
- 就労移行支援事業
- 指定特定・一般相談支援事業
- 自立生活援助事業
等、利用者のニーズに応えられるよう様々なサービスの提供をしています。
運営方針
- 利用者本位の質の高いサービス提供に努めます。
- 障がいのある人もない人も充実した暮らしができる地域の仕組みづくりを推進します。
- 職員個々人が働きがいのある職場を目指します。
- 効率的で効果的な施設経営を目指します。

沿革
昭和
昭和41年 | 4月 | 知的障害者援護施設の県立設置について検討始まる |
昭和42年 | 10月27日 | 地鎮祭及び起工式 |
昭和43年 | 2月16日 | コロニーの名称を『長野県西駒郷』と決定 |
4月1日 | 更生訓練部 発足 | |
7月23日 | 長野県西駒郷 開所式 | |
7月26日 | 更生訓練部 入所開始 | |
昭和44年 | 8月26日 | 皇太子、同妃両陛下行啓 |
11月1日 | 生業部 発足 | |
昭和45年 | 1月21日 | 生業部 入所開始 |
昭和46年 | 3月6日 | 長野県西駒郷 竣工式 |
4月1日 | 保護部 発足 | |
4月22日 | 保護部 入所開始 | |
昭和48年 | 5月19日 | 1都9県知事知事会来所 |
昭和49年 | 7月23日 | 開所5周年記念式典実施(西駒郷の歌・シンボルマーク制定) |
10月15日 | 第4回全国心身障害者コロニー連絡協議会当初にて開催 | |
昭和51年 | 10月25日 | 『西駒郷協力会』設立 |
昭和53年 | 11月15日 | 開所10周年記念式典実施 |
昭和55年 | 4月1日 | 管理指導部 発足 |
昭和56年 | 4月24日 | 『西駒郷職親会』設立 |
昭和57年 | 4月20日 | 新重度棟 竣工式 |
昭和59年 | 11月30日 | 自立促進ホーム完成 |
昭和60年 | 8月25日 | 第1回駒ヶ根市ふれあい広場 当初にて開催 |
11月8日 | 社会福祉事業団創立20周年記念式典開催(長野市) | |
昭和63年 | 7月28日 | 開所20周年記念式典実施 |
平成
平成6年 | 4月1日 | アカシアホーム開設(旧自立促進ホーム) 「地域巡回相談事業」開始 |
平成10年 | 7月23日 | 開所30周年記念式典実施 |
平成15年 | 2月17日 | アジサイホーム開設(自立訓練ホーム) |
4月1日 | 自律支援部 発足 | |
10月1日 | 入所授産施設(生業部)に通所授産部門を開設 | |
平成17年 | 3月3日 | 知的障害児施設の指定廃止・自律支援部 廃止 |
4月1日 | 地域移行推進部発足(西駒郷地域生活支援センター(県現地機関)併設) | |
平成18年 | 3月1日 | 指定管理者制度導入に伴い、長野県社会福祉事業団が運営開始 入所更生施設(更生訓練部・保護部)に通所更生部門を開設 |
平成19年 | 4月1日 | 更生訓練部と保護部を統合し更生部 発足 |
10月13日 | 新居住棟「さくら寮」竣工式 | |
11月1日 | さくら寮開設 | |
平成20年 | 4月1日 | 地域移行推進部を廃止し管理部と統合 |
平成21年 | 4月1日 | 給食部門外部委託 |
平成22年 | 4月1日 | 管理部企画推進課 発足 |
平成23年 | 4月1日 | 新事業体系へ移行するとともに部課制へ変更 駒ケ根支援事業部・宮田支援事業部 発足 就労継続支援A型事業「信州まめ匠」(どら焼き・豆腐製造販売)発足 敷地外「せせらぎホーム」をグループホームへ転換 |
平成24年 | 4月1日 | 就労継続支援A型を障害福祉サービス事業所へ移行 就労継続支援B型及び就労移行支援を多機能型事業所へ移行 駒ヶ根・宮田両事業部で特定・一般相談支援事業を開始 |
平成25年 | 4月1日 | 県現地機関「西駒郷地域生活支援センター」閉所 |
平成26年 | 3月31日 | 多機能型事業所の就労移行支援 廃止 |
5月1日 | 就労継続支援B型を障害福祉サービス事業所へ変更(定員を45名から60名へ) | |
平成27年 | 4月1日 | 多機能型事業所として就労移行支援を再開(定員6名)、就労継続支援B型定員を54名へ変更 |
平成28年 | 4月1日 | 駒ケ根支援事業部「駒ケ根日中支援課」生活訓練事業休止 |
平成29年 | 3月31日 | 「アカシアホーム」閉鎖 |
平成30年 | 11月15日 | 開所50周年記念式典実施 |
平成30年 | 12月1日 | 指定特定・一般相談支援事業を駒ヶ根支援事業部へ統合 |
平成31年 | 4月1日 | 駒ヶ根支援事業部で空床型に加え併設型短期入所を開始 |
令和
令和元年 | 6月1日 | 「敷地外自活訓練事業」事業開始 |
8月1日 | 「地域生活支援拠点」事業所として認定 宮田支援事業部「わーく宮田」の定員変更(60→40名) | |
11月1日 | 「自立生活援助」事業開始 |